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叢生、過蓋咬合、鋏状咬合の治療例(マウスピース矯正)

症例紹介

監修者
社団法人デジタルデンティストリー 理事長
日本橋はやし矯正歯科 院長
K Braces矯正歯科原宿駅前 総院長
日本デジタル矯正歯科学会 副会長

林 一夫ドクターの紹介はこちら

資格
日本矯正歯科学会認定医 / 日本矯正歯科学会指導医 / 日本顎関節学会専門医 / 日本顎関節学会指導医 / デンツプライシロナ公認 SureSmile/Adance/Orhto/Aligner ファカルティ・ドクター/インストラクター・ドクター

 

 

こんにちは、医療法人社団デジタルデンティストリーです。
ここではデジタルデンティストリーが手がけたマウスピース矯正による症例をご紹介します。

患者さま情報

35歳男性、上下顎の凸凹が気になるとのことでご来院になりました。

矯正方法は「取り外しが可能で、口腔内の維持管理が行いやすい」ことが理由で、最初からマウスピース矯正をご希望でした。

初診時の状態

こちらが初診時のお写真です。

正面からのお写真です。

右側からのお写真です。

上下顎前歯部の叢生(凸凹)が認められました。
特に下顎の凸凹の程度が重度であり、過蓋咬合(deep bite)も認められました。

次に初診時の上顎と下顎を見てみましょう。

こちらは上顎の写真です。

こちらが下顎です。

このように上下顎歯列弓全体に凸凹が認められ、左側の第2小臼歯(5番)はいわゆる鋏状咬合(シザーズバイト)です。

凸凹の程度は比較的重度ではありますが、歯列弓の側方拡大とIPR(Inter Proximal Reduction)を適切に行うことで歯列を整えることが出来ると判断し、非抜歯での治療を選択しました。

また裏側矯正とも比較されていましたが、当初のご希望通りにマウスピース矯正での治療になりました。

過蓋咬合(ディープバイト)と鋏状咬合(シザーズバイト)の併発

 

こちらの患者さまは過蓋咬合(ディープバイト)と鋏状咬合(シザーズバイト)を併発している状態でした。

過蓋咬合(ディープバイト)について

前歯部の咬み合わせが深い状態で、下顎の前歯が上顎の前歯で隠れてしまう状態です。

鋏状咬合(シザーズバイト)について

完全に歯がすれ違って生えており、かみ合わない状態です。
下の図は上顎臼歯が外側、下顎臼歯が内側にあり、すれ違っている状態です。

これまでのマウスピース矯正では治療が難しい症例でした

 

どちらも今までのマウスピース矯正では治療が難しい症状でしたが、suresmileアライナーでは治療が可能になりました。

診断と治療方針

以下が診断と、それに対する治療方針です。

  • 診断:上顎前歯の舌側傾斜、上顎左側第二小臼歯部の鋏状咬合、過蓋咬合、上下顎中等度の負のALDを有する骨格性I級の成人男性症例
  • 治療方針:非抜歯、シュアスマイル・アライナーによる治療

 

治療後の状態

約一年2ヶ月の間、約6週間に一回ご来院いただき、症状がこのように改善しました。

治療後の正面からの写真です。

 

こちらは右側から見たお写真です。

 

左側からです。

歯列弓の側方拡大とIPRを適切に適用することで、上下顎前歯の叢生が改善されています。
過蓋咬合も、予測モデルの9割ほどではありますが、十分改善されています。

従来のアライナーはたわみやすいため、過蓋咬合の改善は不得意でした。
しかし最新のsuresmileアライナーでは、辺縁形状を変化させることでアライナー自体の剛性を高め、過蓋咬合の治療を効果的に行うことができます。

これはsuresmileアライナーの非常に大きな強みです。

まとめ

以下に今回の治療をおまとめいたします。

  • 不正咬合のタイプ:叢生、鋏状咬合、過蓋咬合
  • 治療計画:非抜歯
  • 治療法:マウスピース矯正(シュアスマイル・アライナー)
  • 治療費:100万円(2021年6月)
  • 治療期間:1年2か月
  • リスクと副作用:ブラックトライアングルの発生、叢生の後戻り、保定期間中の正中線のズレ、拡大した歯列弓のわずかな縮小

 

患者さまのご希望通りにマウスピース矯正にしたので、お食事中に装置を外したりと治療中のQOLを十分保つことができました。

また患者さまがとても治療に協力的で、装置をきちんと装着してくださったので、予定通りの治療を行えたのは私たちとしてはとても嬉しいことでした。